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ホームズと私は、教授に案内されて1階に降り、玄関脇の部屋に入った。
そこには大人の背丈ぐらいの大きなもの、人の頭ぐらいのもの、細長いものなど、様々な木箱が天井まで積みあげられていた。私は途方にくれた。この木箱を開梱し、中身をあらため、また元に戻すのは、相当に面倒な作業に違いない。このコレクションを紐解き、ホームズは何を探り出そうと言うのだろう。

教授は「少しお待ちください」と言って、部屋を出て行った。ホームズはといえば、木箱に近づいたが、封を開けるでもなく、後ろに手を組んだままで木箱を眺めていた。
ホームズに声をかけようとしたそのとき、隣の部屋に続くドアが開き、教授が顔を見せた。
「ホームズさん。ワトソンさん。こちらにどうぞ。」
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ホームズと私は、教授に案内されて1階に降り、玄関脇の部屋に入った。
そこには大人の背丈ぐらいの大きなもの、人の頭ぐらいのもの、細長いものなど、様々な木箱が天井まで積みあげられていた。私は途方にくれた。この木箱を開梱し、中身をあらため、また元に戻すのは、相当に面倒な作業に違いない。このコレクションを紐解き、ホームズは何を探り出そうと言うのだろう。

教授は「少しお待ちください」と言って、部屋を出て行った。ホームズはといえば、木箱に近づいたが、封を開けるでもなく、後ろに手を組んだままで木箱を眺めていた。
ホームズに声をかけようとしたそのとき、隣の部屋に続くドアが開き、教授が顔を見せた。
「ホームズさん。ワトソンさん。こちらにどうぞ。」